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16、フィナーレ〓
剛『中居君も早く!!…中居君?』
剛の目に飛び込んできたのは、誰かに携帯で電話をする中居の姿だった。
剛『中居君!!』
慎吾『こんな時に誰に電話してんの。』
中居『笑。ちょっとね。』
木村と吾郎は、すでにBluesの後を追っていた。地下の階段を一気に駆け上がる。
Blues『…出口だ!!』
勢いよく扉を開けたBluesの目の前には、怪しく光る無数の赤いライト。これは…
木村、吾郎『…あっ!!』
『やっと出てきたか。』
低い声で呟いたのは、この町の警察官だった。
Blues『けっ…警察…!!』
吾郎『なんで警察がここに?』
残りの2人も到着。
剛『あれ…警察?』
慎吾『なんで警察がいんのよ…。』
『なんとか間に合ったみたいだな。』
振り向くと、ゆっくりと階段を上ってくる中居の姿が。
慎吾『中居君…。』
剛『…もしかして、警察呼んだのって、中居君?』
中居『まぁね。』
吾郎『でも、なんで』
警察『それは、中居さんの判断で。』
剛『中居君の?』
木村『全っ然、話が読めないんだけど。』
中居『Bluesは、いろんな組織や取引の情報を頭ん中に持ってるだろ?だから、警察に引き渡して知ってる事を洗いざらい話してもらおうと思ってさ。』
冷静に、しかも端的に話居に、4人は呆気に取られていた。
剛『…あっ、早く連れていってください!』
剛の一声に、ふっと時間が動き出した。
警察『はい。では。協力ありがとうございました。』
警察は抵抗するBluesを無理やりパトカーに乗せ、5人に敬礼をし、パトカーを発車させ暗闇の中へと消えていった。
そして、最後にパトカーに乗ろうとした警察官を、気になる眼差しで見つめる男が一人。
中居『おい!!』
警察官『!!…はい…』
中居『…お前、Bluesの居場所がどこか、ヒントをくれた奴だよな?』
思いもかけない中居の一声に、4人は一斉に警察官に視線をやった。
警察官『…なんだ…バレてたんですか。』
剛『…あっホントだ!!』
木村『あ~、雰囲気違うから気づかなかった。』
中居『アンタ、ホントは警察官だったんだな。Bluesのアジトに入り込んで、仲間のフリするなんて、考えたな。』
警察官『はい。でも、かなり大変でしたよ。Bluesにもあなた達にも、気づかれないようにするのは。』
中居『笑♪だろうな。』
警察官『あなた達の噂は、日頃から耳に入っていました。何度か犯人を捕まえてくれた事もあったので、今度は私がお役に立とうと。』
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