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5、再び集合
夜8時前…
『ちょっと早く来すぎたかな…。』
待ち合わせの場所に、一番乗りで来たのは中居だった。
今日は冬の始まりか、雪が降っている。
中居『さ~み…。』
そう言いながら、タバコに火をつけた。
タバコからはより一層、白い煙が立ち込める。
中居の内ポケットには、拳銃。
『あ~さむい…。』
そう言いながら来たのは、剛だった。
剛『あっ、中居君。』
中居『おぅ。』
すると
木村『あ~さみ~っ!!』
木村も来た。
中居『2人とも、8時ちょうどだな。』
剛『あっホントだ。…あれ?吾郎さんは?』
木村『さび~。吾郎遅刻か?』
中居『そのうち来るんじゃない。』
しばらくすると…
吾郎『ごめんごめん、遅くなって。』
中居『何やってたんだよ~。』
吾郎『ごめん、これ探しててさ。』
吾郎が手に持っていたのは、年期の入った拳銃だった。
剛『なに?すっごい古いね。』
吾郎『これは、僕の親父のなんだ。』
木村『吾郎の?』
吾郎『うん。親父はこの拳銃を、3日で使いこなしたらしいけど、僕は1ヶ月かかったんだ。だから、どれくらい使えるようになったか、試してみようと思ってさ。今日は、この拳銃のデビュー日。』
中居『なるほどな。…お前らはちゃんと持ってきた?』
剛『ちゃんと持ってきたよ。ほら、弾もバッチリ。ね♪』
中居『ホントだ。木村は?』
木村『さっき新しいの買ってきたんだ。ほら、ちょっとレトロだろ?』
剛『ホントだ~かっこいい。』
吾郎『あ~いいね。』
中居『お前らは何しに来てんだよ。慎吾を助けに来たんだろ?…まっ、確かにかっこいいけどさ。』
木村『だろ?…大丈夫。目的は慎吾だから。』
中居『ならいいけど。じゃぁ、作戦会議開始。まずは、アイツらの居場所だな。』
木村『居場所が分かんなきゃ先に進めないよな~。ダメだ、さっぱり分かんない…。中居、タバコ。』
中居『…ハイ。』
木村『サンキュッ』
剛『ねぇ、中居君が電話で話してた時さ、居場所が分かるヒントとか言ってなかったの?』
中居『一言も言ってなかった。それに、簡単に居場所が分かったら、つまんないんじゃないかな。アイツらは、そういう奴らだし…。』
木村『…タチが悪いな~。』
剛『…慎吾、今頃どうしてるかな…。』
中居『…大丈夫だよ。慎吾は、そんな簡単にやられたりしないさ。』
木村『だな。』
剛『だよね。きっと大丈夫だよね。』
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