脱力

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午後になり体は空腹という感覚を思い出す… 軽く身仕度をし、外に出ることにした。 日の光がやけに黄色く見えた。 部屋の近くにあるが今まで一度も行ったことのない喫茶店に行くことにした。 カランカラン。 ドアの上に付いているベルがやる気無く鳴った。 PM1:30 店の中はやけに暗く真夏の木陰に入ったようだった。 店の奥から口元に多少髭のある男が水を持ってきた。 とりあえずサンドイッチを頼んだ。 5分ほど待っただろうか。 店の雰囲気からは想像できないほど新鮮なトマト、レタスを使っていた。 口に含むとあまり味わったことのない味がした。 おそらくアンチョビを使っているのだろう。 思いの外おいしくすぐに皿は空になった。 タイミングを見計らったようにコーヒーが出てきた。 『あの…頼んで…』 僕の言葉を遮るように髭の男は言った。 『あんた向かいの人だろ?辛気臭い顔してるから世界で一番うまいコーヒーを入れた』 そう言うとまた奥に入って行った。
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