今夜雪の降る夜に。

3/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
「友達、ね。まぁいいわ、いつか本気にさせてみせるんだから!」 …わけも分らず何故か宣戦布告をうけた気持ちになった。 「まぁ…頑張ってね」 僕と咲椰はメールアドレスを交換して別れた。 それからの数ヵ月、僕らはムードなんてない 学生デートを繰り返していた。 「ねぇ、私のことどう思う?」 咲椰は度々聞いて来て、僕はきまって 「すっげぇ気の利くダチ。」 と答えた。実際、恋愛感情はよくわからなかったし、 彼女のことをその時は大切な友達としか 思っていなかった。 「むぅ~…」 ふくれて唇を突き出す彼女を僕はかわいく思い、からかい、笑い合った。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!