第八章

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全裸で姉の部屋に入るのは本当に簡単なのか?   それを実践しようと試みたが、うちには姉が居ないのである   代わりといっては何だか兄で試してみた   計画通り、全裸で兄の部屋にアンゲロ、アンゲロとつぶやきながら飛び込む   タンスをこじ開けるがブラジャーなど入っているはずもない   仕方なく酔っ払いみたくネクタイを頭に巻き、トランクスを腕に装着   兄が一度こっちを見たがチャットに夢中で気にされない   兄のベッドに潜り込み「幸せだから!!幸せだから!!」と絶叫   だが、まだ兄は無視してチャットをやっている   まだ最強には不十分   次の瞬間妹が兄の部屋に入ってくる   借りたCDを返すようだったがスケジュール外なので無視   ムッシュムッシュと叫びながら兄のトランクスを履きながら「俺に充電しろ!!俺に充電しろ!!」と絶叫   妹は大泣きで退散 確実に兄に無視される   開脚後転で窓際に近づき干してあったランニングシャツを外し首にかける   ゾンビの真似をしながら再び兄に抱きつく   パソコンの画面を見ると兄が何か書き込んでいた   「久しぶりに弟に構ってもらっている。何年ぶりだろう?かわいい奴だ」     俺は泣いた    
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