THE WORKOUT

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THE WORKOUT

夜、全ての夜が寝静まったら、私は誰にも聞かれないように外に出る。 いつもの場所に行くため。 沢山の人がいるから、愛してもらってる気分になれるの。   今日、一緒に踊ったのはくすんだブロンドのテキサス男。 簡単に堕とせそうだったから、何となく踊っていたの。 ちょっと話したら訛りがチャーミングだったの。けど、お喋りには音楽が大き過ぎたみたい。 極東の人の遊びを知らなかったから、どうやって楽しむのか、教えてあげたの。   まず 上に押して、下に押して そしたら 上に引いて、下に引いて その調子よ、だけど声が漏れちゃ厭だわ さ、私を降ろしてくれない? ずっとじゃ辛いの。 形を変えましょ。 …なんて激しい運動!!   焦らしてあげる。 欲しいのなら、来たって構わない。私も体に正直。 奪いに来たっていいわ。 やらないと、凄い後悔…するかもよ? 上に、下に動いて、感覚がなくなって、膝が震えるまでしましょ? 「こんな夜、生きている事が快感に思えない?」   一度だけの人生、赴く儘に 二股掛けたり、愉しみたいもの 私を除いて3人の女の子 それに、4人の男の子 何回もして、5つの波が背中を這う感覚…上下してるの。 6.0…スウィートにして頂戴 10セントであと1回   教会へ懺悔しに。 ボーンアゲイン・クリスチャンと話す機会を持てたの。 「人生をやり直すのはどんな気分?」 って意地悪に聞いてみたら、 「アーメン、ツタンカーメンの墓を再発見さ」だって。 私には意味が分からなかったわ。教会を出て、振り返っても分かんないわ。   今日もまた…。快感の前には全て意味無いわ。 やだベイビイ…今日はまだ降ろさないで。 まだ大丈夫よ…   貴方が欲しいと言うならば、考えることない。気持ち良くなりたいんでしょ?私がしてあげる。 握手 して、 踊れば いい。 要らないものは、頭から吹き飛ばして。 脳の中で波が跳ねるの。 もう絶頂だわ   5つまで数えて。   さぁ、今夜も揃ったかしら? あぁ、待ってくれる?誰かからの電話…ごめんなさい、今日はまたあとで。   こんなに沢山人と体で愉しんだけど、私には何かが足りてない。 何かしら…。 どうでもいいわ。
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