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荼清がポケットから何かを出した。
「これを渡しに来た」
陽飛と网菜に渡す。
それは淡い青色の石でできた数珠だった。
手首につけるものだろう。
「何これ?」
「まぁ、通信機みたいなもんだ。パートナーだけだが…。居場所が分かる優れ物だ」
陽飛はうさん臭そうな顔した。
「むむ。信じてないな…。网菜ちょっと行ってきてくれ」
网菜は嫌な顔をしたが、仕方なく窓から外へ出ていった。
「数珠を右手首につけろ」
言われた通りにすると、
『陽飛。聞こえるか?』
网菜の声が頭に直接響いた。
「まぁ心の中で喋ればいい。どうだ、これで信じただろ」
荼清が何故か自信満々な顔をする。
そこに网菜が帰って来た。
「それともう一つ、明日リストにのった人間を狩ってきてくれ。
んじゃあな」
荼清は窓から出ていった。
ここの人間はまともに出入り出来んのか。
陽飛はこっそり思った。
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