prologue

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僕の背中を冷たい汗が伝った…。 「今まで、何をしていた?」 鋭い目が彼女を見る。 (僕のせいだ…。僕が、あんなに泣いたりしなければっっ!!) 彼女が怒られるのはお門違いだ。 そう思った僕は、彼女と老人の間に飛び出した。 「あ、あの、違うんです。彼女は悪くないんです!!」 僕は必死に言う。 「僕が…」 けれど、すぐ言葉に詰まる。 老人がさっきと同じ鋭い目で僕を見ていた。 「あ………。」 僕はあまりの恐ろしさに、声を出すことができなかった。
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