prologue

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僕が泣いている間、彼女は途方に暮れた顔をしながら僕の涙を拭き続けた。 (早く泣き止まなきゃ…。) そう思うものの涙は全く止まらない。 次から次へと出てくる。 ただ、嬉しくて…。 温かくて…。 優しくて…。 頬を拭う手は柔らかくて…。 このままでいたくて…。 ずっと、ずっと… このままでいたくて…。 この柔らかい手が、いつまでも頬に触れていればいいと…… 思った………。 .
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