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君の家に来てから訪れた初めての冬。
寒くて震えていた僕を暖かい布団の中に招き入れてくれた君。
冬なのに温かかったよ。
雪が溶けて、少し暖かくなって来た春。
遊びに出掛ける君の後を追い掛けると、僕に気付いて引き返してくれた君。
困った表情を浮かべながらも僕を選んでくれた事、凄く嬉しかったよ。
蝉が鳴き始めて、蒸し暑くなって来た夏。
触れるだけでも暑いのに、僕を抱き上げて歩き回った君。
嫌がってみせたけど、本当は嬉しかったんだ。
少し涼しくて、過ごし易くなって来た秋。
外で見付けて来たねこじゃらしで僕と遊んでくれた君。
僕の動きを楽しそうに見ていたよね。
僕が来てから二回目の冬。
君が寝静まった後に潜り込むのが日課になった僕。
君の寝顔を見てから寝るのが楽しみだったんだ。
覚えてる。
君と過ごした長いようで短い時間。
いつも優しく僕を見ていた君。
遊んでくれた君。
僕に悪戯する君。
笑顔の君。
大好きな君。
全部覚えてる。
君は僕の全てなんだから。
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