僕はいつも君の傍に居るよ

3/8
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
君の家に来てから訪れた初めての冬。 寒くて震えていた僕を暖かい布団の中に招き入れてくれた君。 冬なのに温かかったよ。 雪が溶けて、少し暖かくなって来た春。 遊びに出掛ける君の後を追い掛けると、僕に気付いて引き返してくれた君。 困った表情を浮かべながらも僕を選んでくれた事、凄く嬉しかったよ。 蝉が鳴き始めて、蒸し暑くなって来た夏。 触れるだけでも暑いのに、僕を抱き上げて歩き回った君。 嫌がってみせたけど、本当は嬉しかったんだ。 少し涼しくて、過ごし易くなって来た秋。 外で見付けて来たねこじゃらしで僕と遊んでくれた君。 僕の動きを楽しそうに見ていたよね。 僕が来てから二回目の冬。 君が寝静まった後に潜り込むのが日課になった僕。 君の寝顔を見てから寝るのが楽しみだったんだ。 覚えてる。 君と過ごした長いようで短い時間。 いつも優しく僕を見ていた君。 遊んでくれた君。 僕に悪戯する君。 笑顔の君。 大好きな君。 全部覚えてる。 君は僕の全てなんだから。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!