僕はいつも君の傍に居るよ

6/8
前へ
/15ページ
次へ
ついに、僕の目は君を見る事が出来なくなった……。 大好きな君の顔が見えないんだ……。 辛くて仕方が無いよ……。 でも、分かるんだ。 君は僕を撫でてくれてる。 優しい手の平が僕を撫でてくれてる。 暖かいよ。 君が居る事で、僕はこんなにも安心出来る。 君は僕の全て……。 君の言葉は分からないけど、話し掛けてくれるのが分かるよ。 嬉しいんだよ。 声音の優しい君。 僕に話し掛けて来る時、君は嬉しそうで優しいんだ。 だから僕にも伝わる。 君の気持ちが……。 でも、なんでだろう……。 君の声……いつもと違って震えてる。 僕の体に水が落ちてくる……。 僕は水が嫌いだけど……この水はもっと嫌いだよ……。 だって、この水を感じる時、君は決まって悲しそうなんだ……。 僕は君に笑って欲しいんだ。 そう言えば、僕が鳴くと君は笑ってくれた。 またいつもみたいに鳴けば、笑ってくれるよね? 声が……出ないや……。 ごめんね……。 君は僕に色んな事をしてくれたのに……僕は応えてあげられない……。 ごめんね……。 僕は何も出来ない……。 君に何も返せない……。 君から貰ってばかりで……僕は何をしたんだろう……? 何もしてない……。 ごめんね……。 ごめんね……。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加