75人が本棚に入れています
本棚に追加
「楠木くーん!」
「桜」
いつもは私の所に来るはずの真紗が、私の所に来るために通り掛かった真優の席で呼び止められた。
真紗は私に話しかけることなく、10分間ずーっと真優と話していた。
しかもひそひそこそこそと。
私は、ひとりだった。
今までに無い寂しさと孤独感。
真紗が私と一言も話さない10分休憩なんて初めてだ。
やめてよ。真紗は私の親友なんだ。私から真紗を奪わないでくれ。
私は真紗が大好きなんだ。
真紗といると楽しくて面白くて嬉しくて胸がドキドキするんだ。
だから、真優と話さないで?
真紗と話す女子は、私だけでいいの。だから、ねぇ……。
……この感情は一体、なに?
……トキメキとか恋とか嫉妬とかとは、……違うよね?
最初のコメントを投稿しよう!