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「真紗」
「うん?」
「まーさー」
「なんだよ?」
「女の子みたいな名前~」
「うっせ」
アイツこと真紗は顔を赤くして私から目を逸らした。
この日常は壊れることなく続くって、信じてた。
なのに、さ。
「ねぇ凛」
「なに?」
「楠木くんと付き合ってるって噂本当?」
「はあぁ????」
いつの間に、本当にいつの間にそんな噂が流れたんだろう。
「なんでぇ?」
「だって凛はいつも楠木くんと話してるから……」
「だって真紗とは親友だも~ん」
ピースして、噂を告げた友達に笑顔で答える。
そう、気が合う親友だから。
「そっかじゃあ凛は私が楠木くん好きだって知ったら協力してくれるよね」
私の女のトモダチ、桜真優(サクラマユ)が一息で言い切った台詞だった。
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