奇跡⑥

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家へ帰り部屋に戻るとあつしにメールをした事を思い出した。 着信、メールなし。 携帯に変化はなかった。 そろそろ学校が終わる時間なのでメールをしてみた。 『病院行ってきたぁ』 数分後…返事なし。 いつもなら即返事がくるのに……… 『あつし…今電話していい?』 ともう一度メールをしてみた。 数分後返事なし。 何故か焦る気持ち。 電話をしてみた。 鳴り続けて出なかった。 何度も電話をしているといきなり電話が通じた。 周りはガヤガヤしていて歌が聞こえる。 カラオケ………… 「あつし!!!!!……」 「…プープープープー」 電話を切られた寂しさ。 こんな大事な時にカラオケに行っているあつし………… あの時感じた手の温もりの温度差は心の温度差と同じなんだと思った。
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