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…………どうしよう………
あつし………
あつし…………
教室を逃げるように走って出て行った。
『あつし!!!!!!!』
隣の教室のドアから叫ぶ。
泣き顔の私を見てあつしは何事かと近寄ってくる。
『あつし…どうしよう………』
『???…………あっち行こう………』
何か言いにくい事かわかったのか空き教室に肩を抱かれ連れていかれた…………
『…どうした?泣いてちゃわかんない』
頬をとめどなく流れる涙をカーディガンの裾で拭いてくれる。
『生理がこないの……………2ヵ月も遅れてる…………』
『……っ!!!!!!』
あつしはどんな顔をしてるんだろう…………
怖くて………見れなかった…………
『あつし…外出しでも妊娠はするんだって…………』
『……………』
力なく俯きながら言った言葉にあつしの反応はなかった……
『…どうしよう…………ねぇ!!!!!!どうしよう!!!!!!!!!』
一つ吐き出してしまえばどんどん自分の気持ちが溢れてくる。
『…………とりあえず………サボって検査薬で検査してみるぞ………』
あつしはそう一言だけ呟いて私の肩を抱きながら私は空き教室を出た。
あつし?
何故………目を見てくれないの?
たったそんな事が不安の闇から救い出さしてくれようになかった。
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