11780人が本棚に入れています
本棚に追加
「アイツのことは忘れろ。」
見ると、さっきとは違い、真剣な目であたしを見つめた。
ぐっと息を飲む。
「ナズナ、今日からお前はここに住め。」
「えっ?」
あたしは大和さんの言葉に目を丸くした。
「隼人が使ってた部屋がある。そこを使え。」
「…え、でも、…あたし、自分の…」
「お前のアパートには、隼人を住まわせる。
契約変更もこっちでする。
今日中に部屋に一度帰って、荷物まとめて置け。
とりあえず必要なものだけ持ってきて、あとは隼人に送らせる。」
あたしの返答も待たずに、淡々と説明し終えると、
大和さんは部屋を出ていった。
「…ちょ、ちょっと待って!」
あたしは慌ててベッドから降り、追いかける。
.
最初のコメントを投稿しよう!