契約成立

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この部屋には、扉がふたつあり、 ひとつは先ほどいたベッドルームへの扉。 もうひとつは、大和さんが出ていった扉で、 あたしは近づき、恐る恐る、開いてみる。 すると、廊下の向こうに玄関らしき扉があり、 廊下の左右には、二つずつそれぞれ扉があった。 「…見ちゃっていいかな。」 あたしは足音をたてないようにそっと歩き、左手前の扉に手をかけた。 「洗面所。と、お風呂。」 そっと閉めて、向かいの扉を開ける。 「…ここは、トイルか。」 …てか、誰もいないんだし! あたしは忍び足の自分に噴き出した。 そして、今度は堂々と次の扉を開けた。 ……!? 目に飛び込んできたものに、思わず息を飲む。 …カサブランカ。 .
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