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「……あたしも、好きだよ。」
今度はあたしから唇を重ねる。
…こんなに気を楽にしていられる相手は隼人しかいない。
地方から出てきて、ひとり暮らしを始めたばかりのあたし。
まだ大学でできた友達ともそこまで深く知り合えてない。
でも、隼人は違う。
なんか昔から知ってるみたいに通じ合ってる。
隼人も地方から出てきて、お兄さんが住んでるマンションでふたり暮らしなのだが、居心地が悪いからと、いつもあたしの部屋で寝泊まりしている。
おかげで、あたしはひとり暮らしの寂しさを感じる暇もない。
……別れるなんて絶対ないですよ、お兄さん。
そう思いながら、再び隼人と体を重ねた。
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