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「ちょっとナズナちゃん。あんた大丈夫なの?」
店の中なのでコソコソ声ではあるけど、明らかに動揺した様子で訊いてきた。
…店長といい、三枝さんといい、様子がおかしい。
「なんのことですか?」
あたしが訊ねると、三枝さんは興奮したように話し出した。
「たった今ね、サクライって人から電話あってね、ナズナちゃんを働かせすぎだっていってきたのよ。」
…サクライ?隼人?
「体調崩してしまうから、もう少し勤務体制を楽にしろって店長に詰め寄ったみたいでね。」
そんなに言うほどきついシフトじゃない。週4日で1日も長くて6時間程度。
それに、隼人がそんな心配したことない。自分はそれ以上に詰めてバイトしてるから、あたしのバイトがきついとは思ってないはず。
…でも、じゃあサクライって。
他にサクライなんて名字の知り合いはいない。
……大和さん?
ふとそう思ったけど、大和さんはあたしがココでバイトしてることすら知らないはずだ。
……じゃあ…
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