世界の終わり

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世界の終わりが見たい そう思うのは罪な事だろうか 己が生きているこの世界の終わりを見たいと思うのは当然の事ではないだろうか 言ってみるならそれは、読み始めた小説を最後まで読み切りたいと思うのと等価な事だ しかし、世界とはいったい何なのだろうか 世界という物が個人的な物と仮定した場合、世界は簡単に終わらせる事が出来る 死ねばいい話だ 人間が暮らす所を世界と仮定してもそれは同じ 核爆弾でも落とせばいい しかし、世界という物を何にも仮定しない場合には、終わらせようがない 人が一人死んでも、他人にとっての世界は実在する 人が全て滅んでも、地球にとっての世界は続く 地球がいずれ滅んでも、宇宙にとっての世界は続く 宇宙がいずれ滅んでも、時間にとっての世界は続く 世界は、どうあがいても終わらせる事は出来ないようになっている 終わらせる事が出来るのは、個人的且つ矮小な世界のみなのだ
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