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「今日は日本史だ…」
「はいはい。ご苦労様」
全然興味がない事が伝わってくる素っ気ない返事。ご苦労様なんて絶対思ってないし。
もう既に英単語帳を開いているその横顔を軽く睨んで、目線だけで抗議した。
塾に通い始めてしまったから、帰りだって一緒に帰れない。学校にいる間しか話せてないっていうのに冷たい親友を見て、自然とため息がもれる。
机の上に力なく突っ伏しながら、斜め前の席に目線をやった。
後5分で授業開始のチャイムが鳴るというのに未だ空席のままのそこなは、野球部の内藤くんの部活バックがどかっと置かれていた。
話せていないのは舞とだけじゃない。3年生になって初めて同じクラスになれた彼。隼人とだってまともに会話出来ていない。
今まで一緒にいられるのが当たり前だったから、こんな事感じるの初めてで正直自分でも戸惑ってるけど。
今の私は完全なる隼人不足…。
せっかく同じクラスになれたって、これじゃあどうしようもない。
「はぁ…」
もう一度ついたため息は始業のチャイムにかき消されて、隣の舞にすら聞こえていないみたいだった。
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