三本の刀

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何年もの月日が流れ、その話は時と共に風化し新たな噂として語られるようになった。 『いにしえより伝わる三本の刀を手に入れた者は強大な力と巨万の富を得るだろう…』 「へー凄いなぁ。巨万の富ってどれくらいなのかな?」 任務も無く訓練も無いこの日。 黄牙は珍しく青牙と共に巻物に目を通していた。 「何を言ってるんですか、そんなの嘘に決まってるじゃないですか」 その中で見つけた話に興味を示す黄牙にあっさり否定する青牙。 黄牙は「ちぇっ」と少し残念そうに巻物を放った。 「兄さん、巻物は大切に扱って下さい。…それに、僕の聞いた話では、その刀…」 「なに?」 何か思い出したかの様に話し出しす青牙。 しかし黄牙が聞き返した途端、銀牙が勢い良く襖を開け放った。 「ガキ共仕事だぁ!!早く仕度して白夜の所に行って来い」 「はーい」 「わかりました」 黄牙は話の続きを気にしながらも巻物を片付け白夜の待つ部屋へ向かった。
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