13の月

2/11
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
暗い…… 真っ暗だ…… なのに、一本の道が続いているのが解る。 俺は一人で暗闇の中に立っていた。 ここは、どこだ? 俺は、誰だ? この道を行けば分かるだろうか…… やがて俺は、どこに続いているかも解らない道を進み始める。 どこに続いてるんだ? 果ての見えない一本道を俺は歩く。 長い…… それでも俺は、歩き続ける。 それからどれくらい歩いただろう…… 足の感覚も無くなってきた頃、遥か遠くに巨大な壁が見えて来てた。 そこに、俺は何かがあるのを見た。 扉? それは、とても大きく、立派な扉。 俺は扉が見えた時、訳も分からず走り出していた。 あの扉を開けなければならない! もう時間が無い!! そう言う思いが沸き上がり、俺を急がせるのだ。 ハァハァハァ! もう…少し……! 距離は後10メートル 後…ちょっとだ!! 距離は後20センチ そして、俺の手は扉を触った。 やっ…た…… 俺は、扉になだれ込むように倒れ込む。 すると、目の前が明るくなり、俺は目を覚ました。 ガバッ! 俺はすぐに起き上がり、辺りを見回す。 よし、大丈夫みたいだな。 俺が寝ていたのは廃屋のリビングである。 起きてすぐに、俺は行動を開始した。 「1ヶ月、何とか生き延びないとな……」 俺は身支度を素早く済ませ、その廃屋を後にする。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!