愛の言葉

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…生徒会室来たけど、どうしよう かなり入りずらいんだけど!! “生徒会室”とプレートに書かれたドアの前で立ちすくむあたし。 中にあの人いたら… あたし殴っちゃうかもしれない それはヤバイよ! いくらあんなことされたからっていきなり殴りかかるって… 女の子のすることじゃないよね!! 「あ゙ー…どうしよう」 あたしの独り言はむなしく廊下に響いた。 ―ガチャ え、開いた? ―グイ それであたしは腕引っ張られて…って!? 「…わっ」 ボケッと突っ立ってたもんだから見事に生徒会室の中に引っ張られて。 あたしが入るとドアが閉まりご丁寧に鍵まで閉まった。 …鍵閉める必要ってあったの? 「高崎」 きょ、香くん…声低っ もしかしなくても怒ってる…? 香くんの顔を見れなくてあたしは背を向けたまま。 「安藤からきいたんだけど真姫先輩に嫌がらせされたんだってな」 あ、安藤っていうのは凛の名字ね …香くんには言わないでって言ったのに 凛のバカ 「…何で俺には何にも言ってくれないんだよ」 ―ドサッ はっ…顔見られた というより、あたし押し倒されてる… 目の前には涙でにじむ香くんの顔がある。
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