5304人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
「未稀那もさ、浜本待ってるとかしないの?」
凛の問いにあたしは苦笑いを浮かべて答えた。
「…香くんがね……危ないから先帰ってろって」
「はぁ?何それ!」
「凛、落ち着いて…」
そりゃあ…あたしだって一緒に帰りたいよ
暴れかねない凛を落ち着かせながらボーッと考える。
何かさ、香くんを前にすると何にも言えなくなるんだよね…
こんなはずじゃなかったのに
「…告白された時は嬉しかったのになぁー」
「未稀那…」
そう、あの時はこんなことになるなんて思ってなかった
入学して香くんを知って…
ずっと好きだったから
告白された時は死んでもいいって思えるくらい
幸せだったのに…
「香くんのアホーーー!!!」
「うわっ!?」
「あたしのバカ…」
「…いきなり叫ぶの止めてよね」
そんなん知らないよっ
八つ当たりだこんちくしょー…!
あたしは勢いよく机に伏せた。
―バシッ
「いだーっ!(泣)」
「…お前、今何の時間か分かってるか」
「えー…あ゙」
叩かれた頭を押さえながら顔をあげると、先生の姿。
先生ー…額に青筋が……(汗)
最初のコメントを投稿しよう!