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休み時間でもないのにざわざわと騒がしい教室
ボイコットでも
学級崩壊でもない
今は自習中なのだ
「....いい天気だな~」
窓の外を見れば気持ちいいくらいに晴れた青空だった
...ガタッ
「あれッ愛ちゃんどこ行くの?」
瑠璃が寄ってきた
「...瑠璃黒ピン貸して」
この一言で私がどこに行こうとしているのかわかったのか瑠璃はいたずらに笑った
「はいッ...寝すぎちゃだめだょ?」
「...わかってるよ」
私は騒がしい教室を出て
誰にも見つからないように廊下をそっと歩いた
そうして向かった場所は
そぅ
屋上だ
どこの学校も今じゃいろんな防止のために屋上のドアは鍵がかかっている
カチャカチャ...
瑠璃から借りた黒ピンで鍵穴をまわす
古いタイプの鍵だから少しいじればすぐ開くのだ
.....最初やったときはまさか本当に開くとは思わなかったが
「この学校防犯システム大丈夫なのか?」
ガチャ
ドアを開けると秋のちょうどいい空気が肌をなでた
「もったいないよな~こんな天気いいのに教室にこもって授業なんて」
「ホントホント...ッ!!!?」
私のすぐ後ろに片岡が立っていた
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