丸いトライアングル

カインの気持ち

　
「泣く意味がわかんないんだよ」

まぁ、女は泣くもんだけどさぁ

「…ばかにしないでよ…」

メイの小さい声が聞こえるとともに次に聞こえたのは乾いた音。パン、ってな。ビンタかよ…いって。

「笑いに来た？ふざけないでっ…私は頑張ってフィールに告白したの！フられたけど私は私なりにっ…ふ…っ…」

…まぁた泣く。

「痛いんスけど」

「自業自得じゃないっ」

「は？泣く意味がわかんないっつっただけだろうがよ」

「フられて悲しいから泣くの！アンタ説明しないとわかんないわけ!?」

「なんで悲しいんだよ」

「フられたから!!説明させないでよっ…」

「や、フられたのはわかる。けどなんで泣くんさ」

泣く意味がわからない

メイはフィールに告白した
俺の幼馴染みのフィールに

告白した、んだろ？

「…いちいち煩い…アンタ…ほんとムカツク…」

「…わーりぃ。でもさ、告白する事が出来たろ？だったら泣くな」

「…それもわかるわよ。でも泣いちゃうの」

「告白出来るって事が羨ましいよ」

「アンタ好きな人いるの？」