入隊

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トラックが止まり急に慌ただし雰囲気になった。 軍服を着た男が、荷台に乗せられているオレらに言った。 「降りろ」 声はでかく、ハッキリとしていたがどこか冷たい声だった。 他の人が降りる中、俺はこれから自分の身に起こるだろうことに恐怖してしまい体が動かなかった。 それに気付いた軍人が荷台に入って来て、オレは放り投げ出された。 さらに、外にもう一人の男に殴られた。そしてオレらに言った。 「ここでは命令を聞かない者は死ぬ。次は無い」 右の頬がジンジンと痛む。 殴られて痛む頬が俺をこれから先に自由というものがないということを悟らせた。 降ろされた場所はおそらく基地だ。様々な施設があり、ヘリや装甲車などが数多く置いてあった。
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