遭遇

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「そだ、ここに来てしまう直前の事思い出せる?できれば具体的に」   俺はパッと閃いた質問を口にした。   「うーん、ちょっと待ってね。……確か道を渡ってたときかな? 急にドーンって衝撃が来たと思ったら……」   「ここにいた。成る程、衝撃かぁ。 道、衝撃……そっか!」   香純を見た。 彼女もわかったようだ。 俺の目を見て、頷いた。   そして、二人同時に、 「車だ!」 と叫び、もう一度顔を見合わせた。   だが一つ、俺は重要な事を忘れていた。   「車に轢かれなきゃ元の時代に戻れないのか……」   そう、香純が《車に轢かれなければならない》ということだ。
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