2. 読める?

2/2
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
……とりあえず、俺1人じゃなんにも出来ないから警察にとどけるか。 「…俺、蒼(あお)って言うんだけど、ちょっとついてきてくれないかなぁ?ぃゃ、あの全然怪しくないから…」 って言ってる時点ですでに怪しいじゃんー。 目の前には六歳くらいの女の子。 そして、怪しく話しかける俺は誘拐犯にしか見えない……。 「ぃぃょ。」 「…ぇ!?」 小さな声だったが確実に聞こえた。ぃぃょと言う声が……。 少しは怪しめ。 「…おまわりさんの所は嫌だけど」 なにこの子ー。 俺一言もおまわりさんの話ししてないよ? ってことは この子は一回悪いことをしておまわりさんにお世話になったと? 「なってないよ。」 ……。 「なにが?」 「おまわりさんのお世話になってない。」 …ぇ? 読める? …俺の頭の中読めるのー? 「…読めないよ。」 …読めてるじゃん 「やめてー。読まないでー。」 「じゃあ、おまわりさんの所じゃなくて蒼くんの家連れてって」 ……俺を、誘拐犯に仕立てあげる気か?  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!