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将悟と梓

　
「いいよ」

らちがあかないと思って起き上がった将悟の言葉を、梓の声が遮った。

「……………」

将悟は５秒ほど停止してから、
弾けたように喋り出した。

「え!!??なっはっ…まぢ!?!?だって今、あれ!???」

そんな将悟が面白くて、
梓は笑いながら、少し背伸びをして将悟のほっぺをつねった。

「普通、今の言い方じゃ誰だってわかんないっつーの!それを勝手に振られたと思って…この早とちり」

「……よっひゃあ!!」

梓につねられたまま将悟はガッツポーズをした。

それと同時に、隠れていたクラスメイト達も出てきた。

「おめでとー!!」

２人に駆け寄って抱きつくみんな。

みんなにもみくちゃにされながら、

「つーか、見てたのかよ!!」

と、２人はハモった。

そしてこの時から、梓と将悟の交際が始まったのだ。