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しばらくお店の中を見ていた後、ふと窓を見ると、外は真っ暗になっていた。
いつのまにか夜になっていたのだ。
「…そろそろ帰ろっか?将悟が襲われたら困るし」
帰る時はいつも寂しくなる。
でも梓は、別れ際を暗くしたくないので、
わざと明るく言った。
しかし今日の将悟は、やけに寂しそうだ。
あまり梓のほうを見ないで、買う気もないCDをしきりにいじっている。
「将悟…?」
心配して将悟の顔を覗きこんだ梓のおでこに、
デコピンがお見舞いされた。
「帰るか!」
将悟は笑っていた。
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