夜の警備

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「庭に面していると何かと便利だ。朝は中庭の光がはいる。」 中庭を囲む部屋は、大体が、フェイニかセバスチャンが使っている。 ある意味特別な区画なのだろう。 上の皇子達は、別棟を好きに使っているらしい。側室も多く、式典にもなかなか顔をださない。 「王が、心を痛めている。」 ぽそりとフェイニが呟く。 そりゃ跡取りの、第一皇子が遊びに、学問にと国政以外に夢中だとしたら。 心労もひどいだろう。 俺なら、さっさと始末する。 フェイニを見てあると、そうしたくなる。 個人的感情・・・。 仕事の邪魔なはずなのに。 「さて、寝るか。お前も床にはいれ。」 何事もないようにフェイニは床にはいった。 仕方なしにおれも、従う。 今までにない、ふわりとした感触。 包み込まれて。 緊張が溶けてしまう。 泥沼にはまるように、おれば眠りに落ちてしまった。 なんだ・・・ この。 懐かしい安心感は。
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