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車が停まる。
駅に着いたのだ。
車を降りたら、また何か月も会えなくなる。
そう思うと、体が動いてくれない。
「帰りた…
目の前にアナタの胸があった。
「帰したくない…」
かすれそうな声でアナタが言った。
強く回された腕は震えている。
アナタがこんな行動を取ったのは初めてだった。
アナタは私が帰る時はいつも平気な顔をしている…ように見えた。
もしかしたら、アナタも悲しかったのだろうか。
別れ際は私ばかり泣いていて…私はアナタの事が見えてなかったのかも知れない。
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