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朝の目覚めは機嫌が悪いのを知っている。
理由は簡単
眩しいからだ。
「おはよう」
「……」
「ご飯、出来てるよ」
「……」
嫌いだ。晴れの日は。
この空に雨が降っていたなら
雲が覆ってくれていたなら
今日の私は 無 にはならなかっただろう。
「…行ってらっしゃい」
静かに閉まる扉を眺め、溜め息をつく。
「要らないと言ってくれたら‥どれだけ楽だろう」
眩しい光に打たれながら自分の影を見つめポツリ呟く
影はあるが本体が無いような感覚に陥る時がある。
溜め息も
呟く言葉も
私の存在も
そんなに対して変わりは無いだろう
朝願うのは
夜少しでも私に触れて欲しいという事
知っているもの
アナタの手は 全て包み込まれるように暖かいの
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