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「も…しかして、アンタが?」
「何か問題でもあったか?俺以外に誰が居る?」
「問題?大ありよ!!」
男の腕を強引に離して、立ち上がろうとした。
頭に変な頭痛が走り、目眩がして体に力が入らなくなり、倒れた。
が、抱き締めてられるように男に抱きかかえられた。
「無理はするな。出血が酷かったからな。」
「確に酷かったかもね。でもその後、あんたは血を吸ったじゃないか!!」
肩を押し男から離れ、首筋にある傷を見せた。
「確に俺は吸血鬼だ。っても、なったばっかりでな。お前のその傷は吸血した後だ。でも、そうでもしないとお前を助けられなかった。」
そう言い、男は顔を近付ける。御互いの鼻が微かに触れる距離。
「首筋の傷は仮契約の印だ。契約していないと、お前を助ける事が出来ない。だから仮契約をした。」
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