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中から聞こえる悲鳴に似た声に苦笑していると、秋晴が楽しそうにスキップしながら観月の前で立ち止まった。
「奇遇ね、観月ちゃん」
「俺は会いたくなかったですけどね」
心底嫌そうに観月。
そんな観月の様子は気も留めず、
「やあね、ツンデレ」
「ツンデレじゃないですから」
寮長の相手をしていると疲れるな…。
観月はため息をつくと、くるりと秋晴に背を向ける。
「観月ちゃん、どこ行くの?」
「部屋ですが」
「私もご一緒…」「お断りします」
言葉を途中で終わらせられたため、秋晴は不満そうに唇を尖らせる。
「まだ最後まで言ってないのに…」
「寮長を部屋にいれると襲われそうです」
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