ゼアとヒア

2/17
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/58ページ
歩き続ける少年の視界に初めて人工の物が目に入った 草原の中にポツリとゲルのような簡素なテントがあったのだ 「誰かいるかもしれない」 少年は恐る恐る近付いていった 近くまで来れば人がいないことを容易に察することができた テントを覆っている朱色だったであろう布は長い年月の風化でボロボロになり色は褪せてしまった
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!