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「幸せって感じの生活は……1年ぐらいだったかなぁ…」
駅の横にあるバーガーショップでストロベリーシェイクをすすりなから呟いた。
「あいつも、ちょうムカついたし……」
二人の父親を「あいつ」と呼んだ。
その家族は、わずか3年で崩壊したようだった。
夫婦仲が悪くなり、夫の暴力から逃げる為、母親の美恵子は娘の弥生を連れて、夏休みや冬休みには実家に帰った。
早くおばぁちゃんに会いたい……。
弥生は夏休みが終わったばかりなのに、冬休みが待ち遠しかった、とタバコに火をつけて笑った。
小学5年から高校1年迄は、母1人子1人の生活。美恵子の頑張りだけが頼りだった。
「うちの昔のことなんてどうでもいいじゃん、仕事の話ししよっ」(笑)
「そうだね、でもさ、俺、ギャルとの面接初めてでさ(笑)興味あってさ」
「バカにしてる?……んと…ヤリあるんでしょ?」
「…え?やらないよ、やったらダメだよ」
「おじさんとはやるんでしょ?」
「おじさん?誰?俺のこと?」
「うん」(笑)
「やらないよ、やるわけないじゃん!」
「マジですか~?」(笑)
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