第一章 出会の街角

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「なんの用なんだ?アッシュ。」 「用があるのはこっちの子。」 くいっと前に押し出され、イルに緊張が走った。 「あの、ギルド試験の通知が……。」 「あぁっ、最年少合格者だな!?確かイル=ブラッドレイ!」 余りの声の大きさに、耳鳴りがする。クラクラする頭を無理矢理起こし、おじさんに笑顔をむける。 「はい、イル=ブラッドレイは僕です。」 しまっていた手紙と、黒いプレートを取り出す。 プレートには協会の印が彫られ、無光沢で重々しい。 「確かに…、ちょっとまってろよ。」 そう言い残すとおじさんはプレートを手に奥へと消えた。
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