騒がしかった1日の終わり

8/9
前へ
/858ページ
次へ
しばらくマンガを読みながら横になっていたら… コンコン… ドアのノックの音が聞こえた。 ドアを開けてみると、優乃ちゃんが半泣きで立っていた。 「優乃ちゃん…」 俺は慌てて、しまってあるハンカチを渡した。 「これで涙拭いてよ…」 俺はそう言うと、優乃はそれを受け取り涙を拭いた。 「ちょっと、話聞いてくれる…?」 優乃ちゃんがそう言ったので俺はうなずき、そしてベッドに座った。 そして優乃ちゃんが話をしてくれた。 「おじ様が言ってたことはね、本当のことなの…私たち家族はおじ様達について行き、外国に行ったことは知ってるよね?」 俺は無言のままうなずく。 「最初はね…何一つ不自由してなかった…家族も居たし、おじ様達も居たから…でも、次第に大河君の事が頭から離れなくなったの。いつも優しく接してくれて、いつも一緒に遊んでくれたから…早く帰らないと他の子に取られると思って…それで私だけ戻って来たの…」 優乃ちゃんに不意打ちを言われ、俺は顔が熱くなってしまった。 「そ、そんな事ないよ! 俺は今まで彼女ができなかったし!」
/858ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27776人が本棚に入れています
本棚に追加