95人が本棚に入れています
本棚に追加
その男の名は「はしる」という者だった。
はしるの話しでは、今お兄様は新撰組によって拷問をうけている………と生きて帰ってこられるかは分からないと………。
お兄様、どうか帰って来て下さい。 ――私は神に祈っていた。
私のお父様は厳格だった。
女だった私を外の世界に出すのは許さなかった。
私はいつも籠の中の鳥だった。
そんな時私を籠の中から出してくれたのは、お兄様だった。
兄:「真紀、外には素晴らしい世界が広がっている。私は真紀にその世界を見せたいんだ。」
お兄様はお父様の目を盗むんでは、私を外の世界につれて行ってくれた。
ある日、父にお兄様が私を連れだした事がばれてしまった。
父:「お前という奴はぁぁぁぁ!」
バーン
お兄様はお父様に殴られた。
父:「今度このような事があったらただではすません!」
バタン
お父様が出ていかれ、私はお兄様の近くに駆け寄った。
嬢:「お兄様!!お兄様!!私のせいで……」
兄:「ごめんな、真紀。怖い思いさせて。今度はもっと遠くに行こうな」
そう言って、お兄様は私の頭を優しく撫でた。
優しい、優しいお兄様。
今、何処ににいらっしゃるの。
最初のコメントを投稿しよう!