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17日後―――
屋敷の前で、お兄様に似た人が倒れている……との事を三角から聞き、私は急いで行った。
広間にお兄様がよこたわっていた。
嬢:「お兄様!!」
三角の言ったお兄様みたいな人と言う意味がようやくわかった。
顔は痣だらけ。 見ただけでは、誰だか分からない。
左目には何か鋭利な刃物が刺さっていた。
爪はすべて剥がされており、血の固まりのような指。
足は片足無くなっていた。
痛々しい骨だけが残っている。
手は熱湯をかけられたのか、紫色に変色している。
でもそれは紛れもなくお兄様だった。
小さくだが息はしていた。
嬢:「お兄様、お兄様ぁ!!」
そして、お兄様は別室で手当てを受けられた。
私の優しいお兄様が。
私の、私の――――――。
私は出る限りの声で叫んだ。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
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