1人が本棚に入れています
本棚に追加
オリエンテーション終了の鐘が校内に響き渡る。いつも聞いている音なのに何でここまで驚いてしまったのだろう。そんな疑問を抱いた部員達も多かったことだろう。皆緊張が最高潮に達しようとしているのだ。
オリエンテーションを終えた新入生が体操服に着替えてパラパラと各部活の練習場所へと集まってきた。
すると鐘が鳴って一分とたたないうちに十人ほどの固まりで弘達の方へと新入生がやってきたではないか。
「すいません。」
固まりの中の新入生から話し掛けられる。弘は少し緊張してしまっている。
「は、はい。何でしょうか?」
何で新入生にばりばりの敬語なんだよ。と部員達は心の中でつっこみを入れた。
「バトミントン部ってここですか?」
「へ?バトミントン?あ…だったらここ(第二体育館)じゃなくて第一体育館です。」
どうやらバトミントン部の子達が集合場所を間違えてしまっただけのようだ。その固まりが居なくなり十分が経つと一人の男の子が体育館に入ってきた。そのこの背には紛れもなくスカッシュのラケットが背負われている。
最初のコメントを投稿しよう!