困った、転校生

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「おぉ~」  扉を開けて廊下に出ると、僕の視界には驚愕な光景が映った。……と言っても、あくまでもそれは都会育ち(?)な僕にとっての、驚愕な光景なんだけど。 「廊下が……廊下がぁ……全部もくぞー!」  始めてみる、驚愕の光景。  それはズオーーンと奥行きの長い、木造の廊下だった。  学校って二階以上が普通じゃありませんか? この学校は、一階で何もかも済ましていますよ? 「ふふふ、そうですわね。都会の人から見れば、この学校は変わっているでしょう。転校して来る方々の大半は、初め見た時驚きますわ」  嬉しそうに含み笑いを浮かべる、僕の背後につく女性。  いけない、いけない。驚きのあまり、ちょっとはしゃいじゃったよ。  「ゴ、ゴホン。とりあえず、お手数掛けますが職員室に連れて行ってくれないでしょうか?」
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