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僕が深々と礼をする。対して問題の担任教師は手を軽く上げて、ラフすぎる挨拶を返す。
それから転校に必要な書類等を書かされ、遅刻について少々小言を言われ、やっとクラスに向かう事になる。
その間中、僕は担任教職員の姿を観察していた。
まず始めに厳しい印象を受けた。そして次に気になったのが、彼女の永久凍土ばりに冷めた眼。
あとは几帳面なほどにピシャッと着こなしたスーツ。少しウェーブのかかった髪を、二つに束ねるツインテールぐらい。
それ等から、この人物には今後あまり逆らわない方が身の為だと解った。
そんな紆余曲折があり、今である。
「……」
汗がタラーリと首筋を流れた。
喉がキンチョーでカラカラに乾いている。
心臓がドクドクと波打ってる。
「ほら、皆が待ってんだから……と言うか授業進めれないから、早く入れよ」
さっき知り合ったばかりの教師が、背後からきっつ~いプレッシャーを掛けてきた。
「佐藤先生。あまり急かせてはいけませんわよ」
そして例の女性が、僕の背後で佐藤先生と呼ばれた担任教師を咎めた。
それ以前に、何故あなたは、ここまでついて来ちゃっていたりしますか?
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