困った、転校生

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 皆さんが一様に僕を見ながら、唖然としたようなポカーンとした表情を浮かべている。  満面の笑みの筈が、いつの間にか僕は苦笑いを浮かべていた。  な、な、何かやっちまったか!? 僕ぅぅーーーー!  僕が胸中で号泣した刹那、 「すっげぇぇーー! 予想外過ぎる!」 「外人って!? 外人って!? 外人って!?」 「格好良い! 私の彼氏んなって!」 「……ふむ。外人が形式ばった挨拶をチョイスするとは……中々インパクトが強いな」 「透き通るような金髪が綺麗だね。今回はかなり競争率高そうだわ」  一瞬にしてクラスは湧き上がった。 「え? え? え?」  何がなんだか分からず、オロオロと辟易してしまう。  僕が狼狽している間も、クラスの皆さんは話を進めていく。 「転校生のキミ! 是非、柑座(かんざ)組合に来ましょう!」 「お初にお目にかかりますわ! 山鼓(さんこ)組合に来るわよね!?」  一人の男性と、一人の女性が椅子から立ち上がる。 「なにぃ!」 「ハッ!」  立ち上がった男と女は、教室の端と端で睨み合う。
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