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部屋は殺風景だった…。あるものと言えば、朱の椅子に、紅のテーブルクロスが掛った木製のテーブル。赤い薔薇柄の絨毯に、古いレコードプレイヤーのようなものがあるだけだった。まだ、部屋はあるようだったが…今居る部屋にあるものはそれくらいだった。
「どうぞ…座ってください。」
「あぁ…はい。」
「申し遅れました…僕はクリス・ユライティアです。宜しくお願いします…アリス・キャンベル。」
「あ…え?…何で私の名前を…?」
そう私が尋ねるとクリスは微笑しながら答えた。
「アリスはこの国の創造者…。僕達がアリスの名前を知らないはずがない…。」
このクリスの言葉を聞き…忘れかけてた、アルノールの存在を思い出した…。
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