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<一同起立、礼、着席。>
アナウンスが流れたが、新入生の大半が理事長の姿に驚き、起立が遅れてしまった。
在校生は何度も見ているせいか動揺すらしていない。
???「皆さんごきげんよう。そして入学おめでとうございます。私、この真聖天学園の理事長を務めさせて頂いています、 聖天寺 天津と申します。」
神田(聖天寺・・・この学園の設立者にして聖天寺財団のトップ 聖天寺 猛の愛娘・・・。)
ざわざわざわざわざわざわ
神田(・・・ざわつきが治まらないのは当然か・・・なんせ、あの聖天寺の愛娘でしかもあの美貌だからな~。)
天津「時に・・・。」
天津が喋り始めると一気に静まり返った。
そして天津から出た言葉は・・・
天津「男子生徒皆さん?あまり私の胸を直視するのはやめて頂きますか?セクハラですよ?訴えますよ?」
この時、男子生徒達(神田以外)はドキッ!っとしたに違いない。
天津「貴方達は何を学びにこの学園に来たのですか?そういう考えを持っていては得るものも得れないですよ?」
天津はニコリと笑い、そう告げた。
この時、男子生徒全員(ある意味神田も)グサリと何かが心に刺さった。
神田(この人、あグサグサ刺してくるな~たちの悪い通り魔か。)
天津は神田を見た。
神田(ん?)
天津「貴方も、つまらないかもしれないですが、目を開けたまま寝ないで下さいね?」
神田「なっ!?」
(ばれてたのか!俺のこの小学校6年から編みだし、中学3年まで見破られなかったこの技が・・・!)
神田の周りからはクスクスと小さな笑い声が生まれたと同時に、視線が神田に集中する。
神田(くっ!何か見えねぇ目線の矢印が突き刺さって痛てぇ・・・この、深く突き刺さってる目線は菜之先輩だな・・・。)
菜之(ププッ!入学早々注意喰らってるよ!)
天津「菜之さん?何を笑ってらっしゃるのかしら?」
菜之「うぉっ!?私っすか!?しかも、名前で!」
体育館内が笑いに包まれた。
菜之は生徒会のメンバーなので理事長である天津に顔を名前を知られているのは当然だ。
天津「ふふふ・・・」
周りが和んできた時に誰かが咳払いをした。すると、体育館内が再び静まり帰った。
咳払いの主はこの学園の教頭 高峰 綾音。
理事長に続き此方も女性だ。
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