3548人が本棚に入れています
本棚に追加
/181ページ
神田達はパンフレットの無いまま自分の名前が書かれたイスへと着席した。
周りの新入生は皆パンフレットを持っている。パンフレットを持っていない神田達は、かっ〇えびせんの中に一袋だけポテトチップスが混じっているようなぐらい目立っている(微妙に目立っている。)。
神田(やべぇなぁ・・・微妙に目立ってるよ・・・あいつらは結構後ろの方か・・・。)
???「あっ!神田君じゃないか!僕だよ!僕!」
神田「・・・誰だ?俺知らねぇぞお前みたいなハゲタコなんきん。」
???「何その嫌み率120%の暴言!僕だよ!仁田だよ!」
神田「仁田・・・あぁ!お前かぁ!」
神田の後ろの席から声を掛けてきたのは神田の同級生の 仁田 学だった。
仁田「もしかして神田君。僕を忘れてたのかい?」
神田「すまん!すまん!すっかり忘れた!ハハハ!あっ!さっきの暴言は気にするな!嫌み率120%中50%は嘘だから。」
仁田「70%は本音じゃないか!!」
神田「細かい事は気にするな!ハハハ!」
仁田「気にするよ!しかも何だいその伯爵みたいな笑い方!?なんかすごく不愉快になるよ!」
神田「すまん!すまん!そういえば仁田もこの学校を進学希望に入れてたな~。」
仁田「うん。合格率がとても低かったから一時はどうなることかと思ったよ。」
神田「仁田ぐらいの学力ならチョロイもんだろ~?」
仁田「いやぁ、僕でもなかなか難しかったよ。そういえば神田君パンフレット持ってないね?どうしたの?」
神田「あぁ、ちょっとな。萌えるドジをしちまったのさ。」
仁田「・・・萌えるドジ?」
神田「オタクの君になら分かるはずだろう?」
仁田「わからないよ!僕オタクじゃないし!」
不運な事に仁田は中学生の頃から、何故かオタク扱いされていた。
彼の風貌は少しぽっちゃりで髪型は丸刈り(3mm程度の髪を残している。)といった。至って地味な姿だ。
何故、オタク扱いされているのか?それは中学1年の時神田が放った一言。
神田「お前がり勉っぽいけどオタクだろ?」
から始まったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!